反転授業と塾の話1
こんにちは。石田智巳です。
昨日,月曜日の新聞を読んで,ヘイトスピーチの法規制の話を書きました。
その日の新聞広告を見ていたら,面白いことに気づいたので,今日はそのことについて書きます。
*例によって最後までいきませんでした。
なるべく分量を減らそうと思っているので,2回に分けることにしました。
では,どうぞ。
新聞の広告を見ていると,いろいろ気づくことがある。
日曜日は,求人情報が多く,月曜日は塾,火曜日はスーパーの特売日,水曜日はホームセンター,土曜日は不動産,車,家電などである。
月曜日に塾というのは,なぜだろうか。
これは親向けなのだろうか。
週末に子どもの宿題を見ていたお父さんが,「このままではまずい。なんとかしないと」という気持ちで,朝コーヒーを飲みながら,新聞を見ていたら,塾の広告に目がいった。
「おお,ここにうちの子のいくべきところがあった」というパターンだろうか。
ちなみに,この日の塾の広告は6つあった。
うちの近くに6つも塾があるということである。
広告は入っていなかったが,英会話の教室もある。
広告をよく見ると塾にも個性がある。
当たり前だが。
個別指導を売りにする塾もあれば,小学生をターゲットにした塾,大学進学実績を売りにする塾などである。
なかでも,2つの塾が似たようなコンセプトで,似たような紙面をつくっていた。
2つとも難関高校の合格者数を売りにする。
そして,濃い青(藍,インディゴブルー)のバックに,黄,赤,白と黒の文字で合格実績を高らかに謳う。
ここは奈良なので,奈良の難関校への合格者数,そして大阪の難関校への合格者数が載る。
A塾は,奈良の難関公立高校であるN高校に146名合格(定員400名)だそうだ。
東と西を頭文字とする難関私立高校には,2校であわせて153名が合格した。
そして,B塾は同じN高校に13名,東と西に105名が合格だそうだ。
圧倒的にA塾の方が実績が上に見える。
大阪では十三にあるK高校はA塾出身者は182名(定員360名)で,B塾は87名(定員160名)となっている。
定員の母数が違うのは何でかはわからないが,ともに半数を超えている。
A塾は「実績No.1」,B塾は「大阪トップ」が売りだ。
大阪トップのB塾は,奈良に進出してきて1年目だそうだ。
だから伸び率を売りにしている。
この2つは明らかに,お互いを意識しているようだ。
ちなみに,うちは東で始まる難関校のすぐそばにある。
どちらの塾がいいのだろう?
これは親として,子どもをどちらに入れるのかという悩みではない。
定員に対して,「2つの塾の生徒の割合が多すぎるでしょ」とか思うが,模試を受けたって,冬期講習にいっただけでも合格者にカウントされるのであれば,2つの(あるいはそれ以外の)塾に通っている生徒もいるということだろう。
もう一つ,気になるのが教室の数というのか,生徒の数である。
いったい奈良の,あるいは大阪の何名がこの塾に通っているのだろう。
と思って,調べてみたら,合格者数に疑義がもたれているようであった。
両方の塾のホームページに書かれている。
正直言ってどっちでもいいのだが,そんなことが書きたかったわけではないのだ。
この2つの塾の実績ではなく,授業内容の方なのだ。
しかし,どうやら今日はそこまではいかない。
で,A塾もB塾も僕の利用する駅のそばにある。
昨日も,駅に着いたのが夜の10時ちょっと前だったが,お迎えの車がロータリーにいっぱいだった。
「迷惑だな」と思うが,それ以上に,「10時まで塾か」と思ってしまう。
何時から塾に通っているのだろう。
何時に寝るのだろう。
いつ学校の宿題をやるのだろう。
いつ遊ぶのだろう。
ビートルズなんか聴かないのかな。
ちょっと10キロぐらい走ろうかとか思わないのかな。
毎日楽しいのかな。
僕も火曜日は会議日で,家に帰ったのが10時だったが,はっきり言って「もう無理だ」と思ってしまう。
マルクスではないが,身体の再生産がなされずに,労働力を売っている状態となっている。
僕はさらに走って,呑んで,身体に日々ダメージを与えているのだが。
塾に通わせることは,親や子どもが決めることだから,別に文句は云わないが,その子たちにとって学校って何だろう。
学校にとって塾とは何だろう。
僕は,ここだけの話だが,中2のときに大手の塾に夏期講習にいった。
母親に連れられて名古屋駅前の校舎で手続きをした。
僕は中1のときに成績が悪かったので,先生によく叱られた。
親も心配して,夏に塾に入れた。
でも,夏期講習はほとんどというか1つも受けなかった。
で,何をしていたのかというと,「愛と青春の旅立ち」とか,ジャッキー・チェンの映画とかを見たり,本を読んでいた。
本は遠藤周作先生の作品が好きだった。
『海と毒薬』とか『白い人』。
ではない。
『ぐうたら生活入門』だとか,『我が人生に悔いあり』だとか,いわゆる狐狸庵先生の作品だ。
塾も行かずに,狐狸庵閑話(こりゃあかんわ)である。
でも,不思議と中2の2学期から成績が上がった。
これは,いわゆる発達という奴だと思うが,夏期講習のおかげかも。
いろいろ思うことはあるが,ここでは書かない。
反転授業のことを書こうと思ったら,狐狸庵閑話となってしまった。
本当に,こりゃあかんわ。
続きは明日にします。