体育とスポーツの日記

                      石田智巳が体育・教育,そして運動文化論と運動文化実践(主にランニング)について書いています。

わかっちゃいるけどやめられね。

龍安寺の「イシニワ」を見学した話

こんにちは。石田智巳です。

 

今日は,教職のゼミの時間に龍安寺を見学に行った話を書きます。

では,どうぞ。

 

教職のゼミ(学部のゼミに対して教職ゼミといったりする)には,学生に任せる時間を2時間取ってある。

この時間は,こちらが提示した内容をやるのではなく,学生が話し合ってやることを決めることになる。

そして,実行委員会ではないけど,担当者が進めていく。

いつかも書いたことがあるが,学校の役割は知識をつけることも大切だが,児童・生徒を大人にすることが大切だと思う。

「大人にする」というのはいろいろな意味があるが,自分たちで決めて行動するということだ。

 

戦後の民主主義を教えるために試行錯誤が行われた時代は,この自立を促すようなことがねらわれていた。

一部の指導者に「だまされた」という思いがあったのかもしれない。

矢川徳光さん(1957)の有名な学力規定に「ダマサレナイ学力」というのもある。

先に自立と書いたが,自分でというか自分たちでという意味合いが強いのかな。

 

このことはやはり大切だと思うのだが,なかなか指導しにくい。

僕が毎年キャンプをやるのも,この実行委員会で意志を確認して,目指すキャンプを創りあげていくという活動を重視したいからだ。

いつもいつもうまくいくわけではないけど。

 

それで,昨年は3時間,今年は2時間だけ学生に時間を与えた。

最初の時間が25日の金曜日だった。

最初は,体育館が一般開放で使えるかもしれないということで,ミニスポーツ大会となるはずだったが,体育館をおさえようとしたら,バスケットボールの開放の時間ということで,みんなが却下ムードになった。

そして,次点だったのが龍安寺見学であった。

 

大学と龍安寺の位置関係を確認しておきたい。

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はい。

西側の門から道路を挟んだところにあります。

ということで,この西側の門のところの広場に集合。

しかしながら,出席者が少ない。

文学部は卒論の締め切りが年内だから,こういうときに積極的に休むのだろうね。

僕の学部でも休んでいる子はいたが,どちらかというと来ていた印象が強い。

 

紅葉のシーズンで,朝は寒かったがこの時間は小春日和といえる感じだった。

500円を払って,全員で入る。

まずは,97歳のおばあちゃんが,「早くしないと死んでまうやろ!」と突っ込みを入れた小話。

龍安寺とは関係ないやろ!」という突っ込みも入るが,担当者の役割を果たしている。

 

途中池の周りの紅葉を楽しみむ。

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そして,竜安寺といえば枯山水の庭が有名。

目指すは石庭。

学生の中には,「イシニワ」が見たいというものもいた。

×イシニワ

○セキテイ

 

龍安寺といえば,やはりこれ。

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ここで,担当者からのうんちく。

石庭には,15の石があって,でもあるところ以外から見ると,14個しか見えない。

この話そのものは割と有名なのだが,15というのは完全を意味する数だけど,人間は不完全だから全部を見ることは難しいという付加的な話が出てきた。

 

なるほど。

神の視点に立てば見えるけど,人間は不完全だから・・・・。

デカルトの神の存在証明(『省察』)のようだ。

仏教だけどね。

 

それをみてから,「吾唯足るを知る」のつくばいを見る。

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雉にも見える。

そして,この建物を出て,戦没者の慰霊の塔を見る。

文学部の東洋史の学生が,第二次世界大戦というのは後からついた名前で,日本で大東亜戦争というのは,大東亜共栄圏を守る大義があったという話を始める。

うちの学部のスポーツ関連の子たちは,教えてもらうことばかり。

右に背負いにいくと見せて,左に袖釣り込み腰にいく三五十五(by柔道部物語)の必殺技を教えてあげてくれ!!

 

そして,池をぐるりと回るが,池の感じがとてもよい。

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僕のスマホで撮影しても全く感じが出ないのが残念。

 

最後は,全員で記念撮影をして大学に戻って解散。

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このカメラを反転させて自分を含めて撮るというのははじめてだった。

さすが学生。

 

ということで,なかなか充実した時間を過ごすことができました。

 

 

 

 

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