体育とスポーツの日記

                      石田智巳が体育・教育,そして運動文化論と運動文化実践(主にランニング)について書いています。

わかっちゃいるけどやめられね。

模擬授業の話 2015年度前期2

こんにちは。石田智巳です。

 

先日,模擬授業の話を書きました 。

今日はその続きです。

なわとびとハードル走でした。

では,どうぞ。

 

先日,模擬授業の話を書いたときに,僕の模擬授業のねらいなどについても書いたので,今日は繰り返さない(模擬授業が始まりました。 )が,少しだけ書いておきたい。

模擬授業は25分で,まずシンプルな流れをつくり,そのうえで,教えたい内容を明確にして,それを最もわかりやすく体現できるような学習場面を考えさせて,指導案に表現させてみる。

指導案に表現できないことは,基本的に授業ではできないと思った方がいい。

 

その際に説明や指示の言葉も書かせることもある。

でも,授業中は子どもの様子を見て,関わってほしいので,指導案に書いてあることを読ませるわけにはいかない。

そうすると,学生は工夫してくる。

 

今日の学生たちは,模造紙に説明を書いておいて,先生と子どもが一緒に読む。

これだと,指導案を見ないですむ。

賢いね。

でも,いつもいうけど,ルールややり方の説明を口で言っても,それが多くの場合,児童役にとって遂行的な命題にはならない。

僕もよく,それで失敗する。

 

それで,今日の最初の模擬授業はなわとびだった。

これも指導案のやりとりには苦労した。

というのも,最初の2回は,ドラえもんの歌に合わせて集団演技をするというものだった。

それが,3回目からは行き詰まって方向を変えたのだ。

集団演技がいけないのではなく,教えたい内容が明確ではないから,ただ演技をつくらせるという授業になってしまうことがよくない。

 

先週の模擬授業もなわとびだったので,それの続きのような内容であった。

こういうときにも,うちの学生のセンスを感じる。

ただし,いろいろ問題はあった。

基本的になわとびや鉄棒は,「できるか,できないか」という授業になりがちである。

うまい子もうまくない子も何を学ぶのかが明確になっていないと,どうしても,個々の子どもたちのバラバラした学びになってしまうのだ。

 

それで,二重跳びを課題にしたけど,最初から二重跳びができる子どもは何を学ぶの?という質問をする。

二重跳びを跳ぶことが目標として悪いわけではない。

数字が上がる=回数が増えるという目標はわかりやすい。

しかし,できたらOK,できなければNGとなりがちだ。

 

だから,技のポイントを示した上で,そのポイントに沿ってできているか,二重跳びはできるけど自分の課題はここにあるということが,お友達のおかげでわかったというような展開にしてほしいと思う。

今日の授業では,速く回すためのポイント(前回の課題)に加えて,柔らかなジャンプをして,その間に手をたたいたり,縄を2回地面に打ち付けるようにして回すという段階的な指導であった。

 

先週の模擬授業の時の授業者をやった女子学生が,見本で笑いを奪っていたことを述べた。

その彼女は,今日は児童役としてやっていたが,最初の試しのトライアルでは,連続しては跳べなかったが,なんとか1回は跳べた。

彼女は,脇を締めるのだが,肘を軸に縄を回転し,一回跳ぶと,「ドン」と景気のいい号砲のような音を立てて着地していた。

 

そして,その彼女は,終わりのトライアルの時には,なんと17回も跳んでしまったのだ。

しかも,ジャンプも軽やかに,肘ではなく手首で縄を回していた。

そして,全員が授業の成果を,回数を増やすことで示して見せた。

最後の授業のまとめがいまいちだったが,それでも,授業としては成果のある授業であった。

 

その彼女は,小学校の6年生で3回跳んだのが最高だったという。

「感動した」といっていた。

25分の模擬授業で感動ができるのはなかなかすごいと思う。

細かいところで指摘したいことはあるが,それは反省から導き出せればよいだろう。

5回書き直しをした甲斐のある内容だった。

 

次の模擬授業は,ハードル走であった。

ハードル走もポイントを押さえないと,走りました,跳びこえましたというだけの授業になってしまう。

指導案のやりとりでも,なかなか先の見えない話になると予感された。

授業の流れがあまりよくないのと,メインの学習が盛り上がるものにならないのだ。

そして,ただ跳んでうまくいった,いかなかったという,つまり「できる,できない」というような授業になりそうであった。

あるいは,友達と一緒に学習するというグループでの学びが位置付きにくい内容となりそうであった。

 

そこで,こちらからも内容について提案した。

それは,「みんなが同じことをやっているのに,結果としてそれぞれ違うとなる」授業を目指そうというものであった。

そこに,何がわかるべきで,いかにグループ学習にするのかを考えさせた。

その結果,模擬授業としてはやや面倒なことではあったが,次のような内容になった。

 

最初のアップの内容は省略。

メインの活動は,一人ずつ走って第一ハードルを越えて,越えた地点にコーンを置く。

そこから4歩(123~4)のところにもコーンを置く(~は跳びこえる意味)。

なんと介護等体験があって児童役が5人しかいなかったので,5人で1コースを使った。

そして,4歩のインターバルの長さを明らかにして,自分にあうインターバルの走路で何回か練習するというものだった。

 

まだリズミカルさに欠ける学生もいたが,一応やってみたら,おかしなことが起こった。

それは,ある男子学生の4歩の歩幅が,女子並みだったということだ。

そこで模擬授業なのに,僕が介入して,それは1歩数えたりないからだと指摘してやり直させた。

しかし,やり直してもやはり短い。

あれ?

 

もう一度やらせてみて発覚した。

それは,4歩で跳ぶのだが,第一ハードルを越えて着地した足を1歩目とカウントしていたのだった。

第一ハードルを越えて着地した足は,一歩目ではなく4歩目。

だから,4,123~4として,この二つの4にコーンを置いて,その間を測らなければならなかったのだ。

 

これがわかったときに,僕も含めて勉強になったと思った。

だから,その指示をしなければならなかったのだ。

結果,その学生のインターバルは9mだった(かなり長い)。

そして,それぞれのインターバルでみんなが気持ちよく飛んでいたのがとても印象的だった。

 

ちょっとしたトラブルのようになりかけたが,わかる中味があって,友達の存在の必然性があって,成果もあった。

授業そのものがうまいということは必ずしもなかったが,でもこの授業もそれなりに成果のあった授業だったと思う。

 

ということで,2週で4グループの模擬授業が終わりました。

あと2週で4グループです。

面白そうな授業があったらまた紹介します。

 

 

 

 

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