体育とスポーツの日記

                      石田智巳が体育・教育,そして運動文化論と運動文化実践(主にランニング)について書いています。

わかっちゃいるけどやめられね。

『たのしい体育・スポーツ』1.2月合併号 「時代を拓く」四海実践を読む

こんにちは。石田智巳です。

 

今日は,『たのしい体育・スポーツ』1.2月合併号の連載「時代を拓く実践をたどる」を読みます。

四海久富さんの実践を,中西匠さんが紹介し,意義づけています。

では,どうぞ。

 

先週,林俊雄さんの実践を読んで3回頭の中を整理した。

林さんの実践に触れていないのがイタイのだが,でも,読むと頭が回転しはじめるというのは,それはそれでなかなかないことであり,そういう力を持った文章だということだ。それ自体がすごいことだと思う。

 

で,今日はどうしようかと思ったが,重たいのは避けたいと思ったので,ページをめくっていって,4頁ものの実践に出会ったのでこれを読んで書くことにした。

 

四海さんは,僕の大学の先輩だ。

大学の先輩はたくさんいる。

丸山,田中,海野の3名は同級生で,僕よりも約10年上。

大学院でも,森,中瀬古,中西,口野,原諸氏がいる。

僕は,四海さんが4年生のときの1年生である。

しかも,同じ陸上部だった。

とはいえ,僕はわけあって,4回生が引退する春の大会が終わってから入部したので,よく知っていたわけではなかった。

 

あの頃の体育会運動部(今は知らない)は,結構ひどいところだった。

僕がいた教室というか,講座というか,も結構すごいところだった。

先生が,ではなく,学生が。

とはいえ,「僕」はそれらをキチンと継承・発展させていた度し難い・・・だった。

 

さて,四海実践である。

これは,中西さんも書かれているように,『体育科教育』誌の40周年記念号に投稿した論文で,見事に第二席を獲得したものだ。

しかも,応募総数が35本もあったのだ。

佳作には,やはり体育同志会から,岩崎英夫さん,大貫さん,吉澤さんなどの月曜学習会の実践記録が入っている。

これもすごい。

だって,あとは大学の先生と高校の先生の論文だから。

実践記録は,あと現京教大の井谷さんを入れて3本だ。

 

さて,内容については,やはり読んでもらいたいが,これがつらいのは,もとの論文が手に入りにくいということだ。

中西さんは「原典」にあたることを強く進めているが,手に入りにくいのだ。

だから,もし読みたいという人がいましたら,連絡してください。

 

で,僕がこの四海さんの実践記録がいいと思ったのは,まずは,自分がやろうとする実践において参考にした先行実践を検討しているところだ。

愛知でも話したが,ここが曖昧のまま,実践記録をもとにするのではなく,系統指導の中味を子どもに与えてみようという実践が少なからずある。

だから,愛知支部のニュースに書かれていたが,その先行実践や先行研究を研究部で探してくることにしたそうだ。

こういうのはいいよね。

 

実践でいいと思った部分と,実践記録については、中西さんが書いている部分を繰り返すことになるので,やっぱり屋上屋を架すようでよくない。

中西さんも,この実践のいいところとして,①先行実践に学ぶことをあげている。

 

中西さんは他にも,②教材「ゴザードル」の可能性をあげている。

僕もこれはもう少し研究されてもいいと思った。

ただ,かつて大阪教育大学のそばの小学校(前田,日名両氏が勤めた学校)で授業を見せていただいたときに,ちょっと違うけど同じような発想のハードルの授業を見た。

この「ゴザードル」の発想は,子どもが提案したそうだ。

この可能性は,もっと検討されてもいいと思う。

 

そして,中西さんは,③「書くこと」と教師の成長をあげている。

僕もまったく異論なし。

だから,ここでは敢えて書かない。

 

それで,68頁の真ん中の段の終わりに「ハードル走の上達という意味ではこの実践は失敗実践であったのかもしれない」と書かれている。

本人がそういっているのだ。

しかし,この反省の仕方がすごいと思う。

というのも,子どもへのアンケートも含めて,かなりのデータを取っているのだ。

そして,そのデータを照合して,失敗の原因を分析しているのだ。

 

この実践における失敗の原因の大きな1つは,ハードル走になったときに,4歩のリズム(いわゆる3歩のリズム)で走れていない子どもが半分以上いたことにある。

にもかかわらず,その課題は前次の課題で終わっていたとして,四海さんの意識は,ハードリングフォームに向かっていた。

 

そのことに,未整理のデータから気づいて反省している。

それが書かれている。

実践記録として書くわけだが,その素材としてのデータが用意されている。

だから,本人がその時に気づかなくても,あとで気づくことができるのだ。

これはすごいことだ。

 

さて,『体育科教育』の1993年12月増刊号には,講評として四海実践記録について以下のようなコメントが付されていた。

「四海論文は追試的・修正的実践例として注目できる。問題点を分析している点で好感がもてるが,オリジナリティに欠ける憾みがあるとの批評もあった。しかし,同論文を一席に推すという意見もあったことを付記しておく。」

 

さすが四海先輩。

あわじ大会でも,みやぎ大会でもお見かけしました。

来年もまたお会いできると嬉しいです。

 

それにしても,中西さんが解説しているのに,こういう実践の取り上げ方はよくなかったです。

反省。

 

 

 

 

 

 

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