今年もPSTキャンプが始まります1
こんにちは。石田智巳です。
前にも書きましたが,8月28日と29日は,子ども社会専攻で行うキャンプが行われます。
この企画は,僕が立命に来た2008年から続けているので,今年で7回目になります。
8月22日には,2008年の第一回のキャンプの様子を伝えました。
今日は,これまでのキャンプ実習を振り返りながら,今年のキャンプのことを語りたいと思います。
では,どうぞ。
第1回の野外実習(キャンプ)は,2008年の8月末に,百井青少年村で行った。
はじめてということで,いろいろあって思い出深いが,これは以前(8月22日)書いたとおり。
第2回は,前回の百井という山のなかから一転して,城陽市にある友愛の丘で行った。
これは今年も利用させていただくのだが,なぜ友愛の丘だったのか。
答えは簡単で,百井は「一旦緩急」あったときに,身動きが取りにくいからだ。
つまり,急病人が出ても,救急車が上がってくるのに時間がかかるし,ケータイの電波は入らないし,連絡が取れない場所ということが問題になった。
事務室としては嬉しくない場所だったというわけだ。
確かにその通りだ。
でも,キャンプはそういう場所で行うからいいのだともいえる。
そういうこともあって友愛の丘にしたときに,キャンプのうたい文句が一つ減ってしまった。
それは,「大自然に抱かれて」というものだ。
なにしろ,友愛の丘は,JR奈良線の長池駅から歩いて20分ぐらいのところなのだ。
途中に,病院もある。
駅前に,アルプラザという大きなショッピングモールもある。
街中とはいえないが,大自然ではない。
このときは,僕が友愛の丘に電話をして申し込みをして,下見にも行った。
僕とエダヒロさんで,かなり手を入れていた。
そして,学生と一緒に下見にも行って,カレーも作って食べた。
ナオキ,ピヨ,セナ,エミチー,アツコなどなど懐かしい面々だ。
第3回は,京都市の花脊という小学校が利用する野活の施設で行った。
花脊は,京都市の子どもたちが野外活動で利用するという意味で,行っておいていい場所だ。
バスも出してくれるので,とても都合がいい場所だった。
このときの実行委員はサイパンを中心として,本当に一生懸命やってくれた。
問題は,決まったことをなかなか報告してくれないことだった。
彼ら自身の手で行うという気概をものすごく感じたが,何がどうなっているのかが全くわからないところがあって困った。
ビデオカメラがなくなるという事件もあったが,なかなか印象深いキャンプであった。
4回目は,アクトパル宇治で行った。
これも,実行委員の4人が頑張ってくれたが,いかんせんこちらへの連絡が全くといっていいほど無く,どうなっているのかが見えにくい状況となっていた。
これは,前の年の課題がそのまま残った。
けが人などはなく,それなりにうまくいったが,問題も残った。
例えば,夜のカレーの食材は頼んだが,肉や野菜を炒めるために必要な油はなかった。
また,朝に火をおこすために薪を用意してもらったが,前日の昼に,夜の分と一緒に受け取って朝まで置いておいたら,湿気がすごくてなかなか使い物にならなかった。
他にも,キャンプファイヤーには,キャンプリーダーがいなかったこともあって,ファイヤーの組み方も曖昧であった。
そして,始まるときに灯油を大量にかけたため,火をつけたら燃えすぎてしまい,バケツで水をかけながら調整することになった。
次の日はなぜかクラフト。
晴れているのに,雨プロ(雨天のプログラム)をやっていた。
などなど,様々な問題があった。
この2年で思ったのが,学生実行委員と教員との関わりの難しさだ。
それで5回目は,組織作りを学ぶということを前に出した。
場所は,滋賀の希望ヶ丘で行った。
このときは,まず実行委員長を決めて,僕と彼で話し合って,物品,企画,会計,生活などいろいろな組織とその長を決めた。
そして,彼らが提案をして,実行委員会で決定することにした。
しかし,こちらの関わりとしてはやや甘かったこともあったので,マイケル実行委員長がいろいろ抱えることになってしまった。
彼はイライラしていた。
でも,希望ヶ丘はとてもいい場所であった。
この年から,若い角田先生にも入っていただいた。
また,夜に天体観測を入れて,理科の山下先生にも参加してもらった。
かろうじて,月が見えた・・・・。
第6回目は,マイケル実行委員長のもと働いてくれた1回生が,2回生になって実行委員を担ってくれた。
このときも場所は希望ヶ丘であった。
2年連続というのはよくないというのは,あとで聞いてわかったことだ。
サカウエ実行委員長のもと,熱い思いをクールに表現できる組織だった。
こちらがいろいろ云わなくても,やっていけるものになっていた。
もちろん,問題がなかったわけではない。
でも,うまくいくようになっていった。
それには,サポートセンター職員の協力,事務室の協力があったことが大きい。
なにしろ,最初は必要物品をそろえるお金は大学の予算に頼ったが,かかった予算は全部参加者で割っていたのだ。
それが,必要な物品や往復のバス代などは,大学の予算を使うことができるようになった。
そのため,参加学生は,衣食住にかかわるお金だけを出せばよくなったのだ。
僕が勝手にやっていたキャンプが,学部でオーソライズされたという感じだ。
そうやって,今回のキャンプを迎えることになる。
今年もクールな組織ができたが,やや不安もある。
一番の不安は,天気である。
ここ数日のゲリラ豪雨は,天気予報を見ていても読めない。
もう一つの不安というか,一番の不安だが,学生に模擬授業をさせるときの不安と一緒で,一つ一つの企画の内容が大雑把だと云うことだ。
たとえば,キャンプファイヤーの企画では,「猛獣狩り・・・」「ジャンケン列車」とか内容が書いてあるけど,「入場の仕方」「はじまりの儀式」「点火」,「終わり方」などが書かれていない。
だから,昨日彼らには,そこを詰めるように云う。
野外で興奮しているから,学生は人の話を聞いちゃあいない。
その中で,どうやって話を聞かせるのか。
そこを実行委員で考えるように云う。
そしたら,いい感じで話しあいをしていた。
これは,アイスブレイクのリハーサル。
これは,「猛獣狩りにいこうよ」の「あ~」をどうするのかの話しあい。
手を上げるのか。
両手をまわすのか。
いい感じ。
着実によくなってきている。
もちろん,うまくいくかどうかは,その年の固有のキャラもある。
問題を感じていないわけではない。
でも,こちらとしては理想型を追い求めるのではなく,終わった後に,キャンプの目的と照らして,反省すべき点,次につなげるべき点をあげていければいいと思うのだ。
今年は,二回生の頼れる実行委員二人に,一回生の実行委員が意見も言ってくれて頼もしい。
何はともあれ,天気が荒れないことを祈り,そして,彼らが成長することを見たいものだ。