ゼミ研究の話2-スポーツと地域貢献
こんにちは。石田智巳です。
先日,ハンドボール部の監督と,スポーツ強化オフィスへ部のこれまでの報告とこれからの強化計画を話しに言ってきました。
今日はその話と絡めたゼミ研究の話です。
では,どうぞ。
7月31日は,夕方6時からスポーツ強化オフィスでヒアリングが予定されていた。
終わると7時過ぎになるだろうから,そうなると家に帰るのが9時とかになる。
そこで,4時過ぎに1時間ほど走って,シャワーを浴びてから監督と打ち合わせて出かけることにした。
4時半頃に,ランニングのウェアとシューズを持って体育館に行く。
しかし,なんと体育館はワックスがけのため閉まっていたのだ。
そのため,走ることを諦めかけたが,その前の日に走れなかったので,自分に課した「二日走らない日をつくらない」に縛られて走りに行く。
その後のシャワーには困ったが,それも流し台のある部屋で,タオルで身体を拭くことにした(ここだけの話)。
とても熱心な方で,様々な取り組みをしている。
僕が部長になったのは,監督が来られてすぐのことだったと思う。
監督がかなり苦労をされたおかげで,変化がはっきりわかるほどにいいチームになっている。
僕はハンドボールに関しては素人だが,なぜか大学のときは広大のハンドボール研究室にいた。
ハンドボール研究室というのは言い過ぎではあるが,江刺先生はハンドボール部の顧問であり,研究室には確かにハンドボール部員が多くいた。
出かける前のうち合わせでは,強化政策のこともであるが,むしろハンドボール部員が子どもにハンドボールを教えるというプロジェクトの話になる。
3ゼミ(3回生ゼミ)のナオトくんは,そのプロジェクトのリーダーをやっている。
前からそういった取り組みについてはうかがっていたし,地域貢献はとても重要だと思っていた。
実は,今年卒業したリエコちゃんは,卒論でスポーツを通した地域貢献について書いていた。
リエコちゃんは,女子陸上ホッケー部のキャプテンで,京都でホッケーの盛んな須知高校(京丹波)の出身である。
京丹波町は,京都国体のときにホッケーの会場となって,そこからホッケーの町になった。
京都では,京丹波町だけではなく,綾部や長岡第二中学校でも,高校生や中学生が下の学校の子どもたちに教えるという事がなされているという。
そこで,彼女は,大学生が小中高生に教える機会があればいいと考えた。
そのために,福島大学スポーツユニオンや,京都教育大学のKYO2クラブ(きょうきょうくらぶ)の取り組みを調べていった。
一方で,立命館大学の体育会クラブの取り組みについても調べていたのだ。
しかし,一人で行ったため,なかなか各クラブから回答を得ることが難しく,個人で行うことの限界を感じた。
僕が聞いたことがあるのは,野球部の取り組みだ。
野球部では,毎年「立命杯」という北区の少年野球のチームを集めて,地域貢献の一環として試合をしているという。
それを経験した子どもが,立命の野球部に入ったという例もあると聞いた。
こういう取り組みを立命ではどのぐらいやっているのか。
リエコちゃんの研究では,ここがやや曖昧に終わってしまった。
そこで,今の3ゼミでは,3人のグループでまず調べてみようということになったのだ。
しかし,去年もスポーツ強化オフィスを通したけど,通しただけではうまくいかなかった。
そこで,このヒアリングの場を借りて,課長にアイディアを話して協力を得ようと思ったのだ。
課長は4月から新しい方が来られた。
ぼくが知っているそれまでの課長二人は,2人とも体育会系という感じであった。
新しい課長は、穏やかな姜尚中という雰囲気をたたえた方だ。
最初に監督から,これまでの成績や部の様子が,次に今後のチーム作りの話が語られた。
男女とも年々力をつけてきているし,雰囲気もよくなっていると感じている。
ヒアリングもいい雰囲気で進む。
そして,終始無言の僕が,最後に話を切り出した。
ハンドボール部では,子どもに教えるプロジェクトを動かしていること。
ゼミの研究で,地域貢献を体育会のクラブではどのぐらいやっているのかを調べていること。
多様な取り組みを整理し,クラブ間の横のつながりをつけたら,面白いということ。
うまくいっているところばかりではないと思うが,うまくいっているところの事例やノウハウを共有できれば面白いということ。
体育会のクラブは,体育館などを優先的に使っているが,何処かに還元されるべきであろうこと。
そして,そのことがひいては立命スポーツに跳ね返ってくるであろうこと。
などを話した。
そうしたら,宇治高にいたという課長が,反応を示してくれた。
宇治高も,女子駅伝やアメフト,野球やチアリーディングなどが強い。
詳細はわからないが,宇治高の部活では,地域の人に教室を開くことも行っているという。
そして,これらに参加してくれた人が学校のファンになってくれているともいう。
僕が目指すイメージもそれである。
話は早い。
僕の研究室の隣は,地域スポーツのスペシャリストである中西純司先生がいる。
先生の協力もとれれば,うまくいくのではないか。
もちろん,ゆっくりと進めていくしかないが。
ということで,後期のはじめに彼らがどこまで実態を調査してくるのかが楽しみだ。
と,プレッシャーをかけておこう。